旅行系インフルエンサーに憧れ、婚約者と共に車で米大陸横断の旅に出かけて行方不明になっていたギャビー・ペティートさん(22)とみられる女性の遺体が19日、ワイオミング州のグラントティトン国立公園近くで発見された。鑑定は終了しておらず死因も特定されていないものの、遺体はギャビーさんの特徴と一致するとFBIは発表している。謎多き事件として全米の注目を集めていた失踪事件は、最悪の事態に発展した可能性が高くなった。

ペティートさんは、旅の様子をインスタグラムに投稿していた他、ユーチューブに「バンライフ」と題した8分ほどの動画を投稿し、2人で仲むつまじく旅する様子を公開していた。

一緒に旅をしていた婚約者で幼なじみのブライアン・ランドリーさんは、家族が8月下旬にペティートさんとの連絡が途絶えた後、今月1日に単身で両親の自宅があるフロリダ州に戻ってきたが、警察の事情聴取への協力を拒み、その後行方不明になったことから参考人として行方を捜している。

報道によると、2人は10月31日のハロウィーンまでにオレゴン州を訪れる計画だったという。ペティートさんの家族によると、先月25日にグランドティトンの近くにいると家族に連絡したのを最後に連絡が途絶え、今月11日に行方不明届けを提出していた。

その後の捜査で、先月12日にユタ州の食料品店の前で2人が口論しているところが目撃され、ペティートさんがランドリーさんを殴るなどして警察に通報される騒動が起きていたことも発覚している。この時に通報を受けて駆けつけた警察官が着用していたボディーカメラには、動揺して泣きながら質問に答えるペティートさんの姿が映っていた。また、この食料品店で働いていた従業員とその家族がその後、殺害される事件も起きており、失踪事件との関連性も疑われている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)