北朝鮮が19日、弾道ミサイルを発射したことに関連し、岸田文雄首相、松野博一官房長官の官邸ツートップが、この日公示された衆院選の遊説などで東京を離れていたことが、永田町で波紋を広げている。

岸田政権初の国政選挙となる衆院選の公示日とはいえ、ツートップが2人とも東京にいなかったことで、「岸田官邸」の危機管理対応にすきがなかったかどうか、今後議論になる可能性もある。

北朝鮮によるミサイル発射を受けて、首相は急きょ、秋田県での遊説をキャンセルして帰京するほか、松野氏も選挙区がある地元の千葉県での予定を切り上げて、東京に戻る。

参院議員の磯崎仁彦官房副長官が官邸に残っており、同日午前の記者会見は磯崎氏が対応した。磯崎氏は、首相や松野氏に流れを報告し、指示を受けているとした上で、判断に問題はないとの認識を示した。