将棋の第71期王将戦挑戦者決定リーグ、藤井聡太3冠(王位・棋聖・叡王=19)と豊島将之竜王(31)との対局が5日、大阪市の関西将棋会館で始まった。藤井は前期陥落した挑戦者決定リーグへ即復帰し、同リーグには3期連続の参戦となった。藤井のリーグ成績は2勝0敗。唯一の無敗で王将戦初挑戦を目指す。豊島は2勝2敗。

午前10時、お互いに深々と一礼し、対局を始めた。先手の藤井はいつものようにお茶を一口飲んでから2六歩と飛車先の歩を突いた。豊島は8四歩と飛車先の歩を突き返した。戦型は相掛かりの進行となった。

両者の対戦成績は藤井の11勝9敗。今夏から豊島とは3連続タイトル戦で対戦。初防衛した王位戦、奪取した叡王戦、史上最年少4冠獲得を目指して豊島に挑戦している第34期竜王戦7番勝負では3連勝し、竜王奪取に王手をかけている。

第71期王将戦挑戦者決定リーグは、渡辺明王将への挑戦権を争う7人の総当たり戦。藤井、豊島の他に羽生善治九段(3勝1敗)、近藤誠也七段(2勝1敗)、永瀬拓矢王座(1勝1敗)、広瀬章人八段(1勝3敗)、糸谷哲郎八段(3敗)が参加している。

藤井が竜王を奪取し、王将戦の挑戦権を獲得、1月から始まる王将戦7番勝負を制すれば、年度内5冠を達成することになる。

持ち時間は各4時間。夜には決着する見込み。