日本維新の会は27日、大阪市内で臨時党大会を開き、代表選の見送りを決めた。大阪市長の松井一郎代表(57)が続投する。衆院選では「選挙の顔」となった大阪府知事の吉村洋文副代表(46)の「吉村旋風」で公示前の11議席から4倍近い41議席に躍進したが、吉村氏は「府知事の仕事に専念したい」、松井氏も「政治家はけじめが大事」とし不出馬を表明していた。

「ポスト松井」不在に党内では、松井氏の続投の声が広がり、この日、党所属の国会議員や地方議員ら特別党員が投票し、代表選見送りに「賛成」が319票、「反対」は151票だった。

松井氏は「次の世代を支える側に回りたいという思いを持っていたが、もう少し先頭に立って働くべきだとの声をいただいた。引き続き公約の実現に向けて全力を尽くしたい」とあいさつ。共同代表を務める片山虎之助参院議員が、意識混濁の状態にあり職務復帰が難しいとして共同代表の辞任を了承、議員辞職の手続きに入ると報告した。後任に馬場伸幸幹事長を指名し、来年夏の参院選を見据え、執行部人事を行う意向を示した。「ポスト松井」について松井氏は「吉村さん、吉村世代には人材がいっぱいいる」と強調した。【松浦隆司】