年末の風物詩「現代用語の基礎知識選 2021ユーキャン新語・流行語大賞」の表彰式が1日、都内で行われた。

【2021流行語大賞】年間大賞はリアル二刀流/ショータイム/まとめ>

東京オリンピック(五輪)スケートボードで解説を務めたプロスケートボーダーの瀬尻稜が発した「ゴン攻め/ビッタビタ」がトップ10入りした。この日は、瀬尻の所属事務所社長の仁平みどり氏が出席して、楯を受け取った。瀬尻はコメントを寄せて、「ただただビックリしております。自分なりに自然体で話していただけで、まさかこんなに反響があるとは。気負いせず自然体で話せたのは、パートナーの倉田アナのおかげです。このような結果に絶対つながっていないと思います」と実況のフジテレビ倉田大誠アナウンサーに感謝した。

仁平氏は瀬尻について「飾らない言葉で、人を素直にほめられる人。スケートボードにも熱い気持ちを持ってる人です。(普段の会話は)あのまんまです」と笑わせた。

選考理由は次の通り。

新競技の解説は重要だ。なんだか日本人選手が頑張ってるらしいとスケートボード競技を見ようとチャンネルを合わせてみたものの、何回回ったのかも追い切れない。デッキやノーズなどカタカナ語のオンパレードで。技名にいたってはノーリーバックサイド、270スイッチボードスライド、キックフリップ540メロングラブなど…。「私たちが見る競技ではないのか」とあきらめかけた中高年を救ったことばが「ゴン攻め」だ。

手すりや階段などの難所をがんがん攻めることをいうそうだ。ねらい通りの場所にぴったりはまることは「ビッタビタ」。これらのことばによってスケボーを知らない多くの視聴者も、より身近に選手の果敢さ緻密さ、危険そうに見えてやっぱり危険と隣り合わせであり、それに瞬間瞬間挑み続ける競技に魅了されていったのだ。わが日本のリーダーは聞くことが得意だという。受け身を武器にしていないで、イノベーションにゴン攻めしてビッタビタに決めてほしい。