21年が幕を閉じる。20年はコロナ禍で大会やイベントの中止が相次いだが、この1年は感染予防対策を取りながらスポーツ、文化とも、少しずつ前に進みだした。北海道では、コンサドーレ札幌へのサッカー元日本代表MF小野伸二(42)の復帰に始まり、夏場は東京五輪で北海道勢が活躍。12月はお笑いコンビ「錦鯉」の50歳長谷川雅紀(札幌市出身)がM-1グランプリ最年長優勝を飾り盛り上げた。日刊スポーツ北海道版担当記者が1年を振り返り、取材時の裏話、思い出などをつづった。

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3月19日、日本の競馬界に衝撃が走った。ビッグレッドファームグループの創始者である岡田繁幸さん(享年71)の訃報だ。2月11日に同ファームで行われた種牡馬展示会では、新たに導入した種牡馬について元気な姿で期待を込めた談話をされていただけに、信じがたい出来事だった。

生前、教えていただいたことは数え切れないが、「地方と中央競馬の格差をなくしていかないと、日本競馬の発展はない」と、常々話されていたことが強く印象に残っている。国内外で活躍したコスモバルクを、ホッカイドウ競馬(道営)からデビューさせたのもその信念からだ。主催者に助言を行う諮問機関や、JBC実行委の要職を歴任するなど、競馬界の発展に大いに尽力された。

そして9月4日には、道営の調教師と騎手で構成される調騎会会長の林和弘さん(享年57)が他界した。同学年で公私ともに親交があっただけに受け入れられるものではなかったが、岡田さんが生産や育成に関わり林さんが管理したコスモポポラリタが重賞勝ちを果たした。競馬界ではよく耳にする話だが、まさか身近に起きるとは考えもしていなかった。

道営は21年度、史上最多523億円を売り上げ、盛況のうちに幕を閉じた。2人の偉大なホースマンの功績をしのび、あらためてご冥福をお祈りします。【奥村晶治】