ロシアの侵攻が続くウクライナでこれまで200個以上の爆発物を発見してヒーローとなっている爆発物探知犬のパトロンが8日、ゼレンスキー大統領から表彰された。

2歳半のジャック・ラッセル・テリアのパトロンは、北部のチェルニヒウで爆発処理班の一員として地雷除去などに従事しており、その活躍ぶりは政府のSNSにも度々登場している。防弾ベストを着用した小さな体で勇敢に爆発物を探し当てる姿は、ロシアに抵抗する象徴となっており、今や国民的人気者として知られる。ゼレンスキー大統領は「今日は、地雷を除去しているウクライナの英雄たちを紹介したい。パトロンは爆発物を無効化するだけでなく、地雷の脅威がある地域で必要な安全ルールを子供たちに教える素晴らしい小さな兵士です」と、ウクライナ語で「弾薬」を意味するパトロンと飼い主であるハンドラーをたたえ、メダルを授与した。

授与式には予告なしで首都キーウを訪問していたカナダのトルドー首相も共に出席。メダルが授与されるとトルドー首相は、パトロンにご褒美のおやつをあげようとポケットに何か入っていないか探ったが見つからなかったようだとCNNは伝えている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)