参院選の東京選挙区(改選6)でれいわ新選組から立候補している山本太郎代表(47)がラストサンデーとなった3日、東京・有楽町駅前で街頭演説を行い、意見のまとまらない野党連合の危機感について語った。

2019年にれいわ新選組を旗揚げして以降、聴衆から質問を受けて答える街頭演説のスタイルを通している。この日は聴衆から「野党が多すぎて自民党を倒せないんじゃないか、票が分散しそうなことについてどう思うか」と質問が飛んできた。

マイクを握った山本氏は「おっしゃる通りだと思います」と話し「自民党1強というところに抗(あらが)う勢力がばらばらになってしまえば、政権交代なんて起きるはずはないんですね」とやや落胆した表情で述べた。

「で、やらなきゃいけないことは何か」と聴衆に語りかけ「徹底的にこの国の景気を回復していくことが必要。そのためには(国民)1人ひとりの購買力を上げていく。みなさんが使えるお金を増やしていく政策を大胆にやる。国債発行のような積極財政ですね」となど訴えた。

さらに「それを行うという野党が現れないといけない。その最先頭は私たちれいわ新選組です。もっとも野心的で実現可能な経済政策を訴えています。けれども永田町の(他の)野党がついてこれない。そういう状態なんですね」と嘆き「多くの野党が金融緩和をやめなければいけないと主張している。私たちは大反対、今、やめたら日本が壊れる。金利を上げることになる。そうしたら資金調達が難しくなる。政府が金を出さなくなるから中小零細企業が倒産してしまう。だから、金融緩和をやめることは絶対やってはいけないんです」と声を張り上げた。

今後の緊急対策として「政府は日銀にお札を刷らせて、お金を回していく政策を打っていかないと、経済成長すらしない。成長すれば他国との金利差は縮まっていく」と持論を展開して「金融緩和をこれ以上やったらいけないと言っているのは立憲民主党と共産党で、ここが政策のアップデートをしていかないと政権交代なんてしていかない。自民党はいつまでも安泰ですよ」などと話した。

最後に「私たちが野党を引っ張っていきたい。そのためには議席数を増やしたい。そのためにみなさんの力が必要なんです。東京に住む方なら1枚目の投票用紙は『山本太郎』、(比例代表用の)2枚目にはひらがなで『れいわ』と書いてください」と聴衆に向かって投票を促した。

東京選挙区からは山本氏のほか、立憲民主党の蓮舫氏、公明党の竹谷とし子氏、共産党の山添拓氏、自民党の朝日健太郎氏の現職4氏に、元「おニャン子クラブ」のメンバーで自民党公認のタレント生稲晃子氏、日本維新の会の海老沢由紀氏、立民の松尾明弘氏、社民党服部良一氏、ファーストの会・荒木千陽代表、無所属の作家乙武洋匡氏ら34人が立候補している。