藤井聡太棋聖(竜王・王位・叡王・王将=19)が永瀬拓矢王座(29)の挑戦を初めて受ける、将棋の「第93期ヒューリック杯棋聖戦5番勝負第4局」(産経新聞社、日本将棋連盟主催)が17日、名古屋市「亀岳林 万松寺」で行われた。

午前9時から始まった対局は、後手の藤井が午後6時30分、104手で永瀬に快勝した。これで対戦成績を3勝1敗としてタイトルを防衛するとともに、3連覇を果たした。

敗れた永瀬は21分考えて指した39手目の先手9七桂を悔やんだ。「やりすぎだった。先手9三桂成(45手目)で被害を拡大してしまったかもしれない。早い段階でかなり厳しくしてしまった」。開幕局こそ2回の千日手指し直しの末に制したが、そこから3連敗。「先手番で1勝もできなかったのが課題。もう少し、勝機の残る形にしなければならなかった。結果が出せなくて残念だったと思います」と、シリーズを振り返っていた。