将棋「お~いお茶杯第63期王位戦7番勝負」を4勝1敗で制して、3連覇を果たした藤井聡太王位(竜王・叡王・王将・棋聖=20)が激闘から一夜明けた7日、第5局の対局会場となった静岡県牧之原市内で会見に応じた。
前期と同じカード、しかも開幕局を落とした後に4連勝とまったく同じスコアになった。終局直後は、3連覇で5冠を堅持し、20歳1カ月の史上最年少、初タイトルから2年1カ月の最短で通算タイトル獲得10期という記録ずくめの防衛劇に「実感がわかない」と話していた。
一夜明けて、「どの将棋も難解だったなかで結果が出たのと、自分にとって難しい将棋を長い時間の中で考えることができたのは収穫だった。今期の対局は序盤で離されず、難しい形勢で中盤以降の戦いに持ち込めた。前期よりよくできたかなと思います」と話した。第5局も振り返って、「ミスもありましたけど、自分なりに粘り強く、難しい局面で崩れず指せた充実感がありました」とした。
来月からは広瀬章人八段の挑戦を受ける、竜王戦の初防衛戦も控えている。「広瀬八段は長い持ち時間ですと読みの深さが出ていると感じるので、対抗できるようにやっていければ」と印象を語った。
今年に入って王将戦は渡辺明王将、棋聖戦は永瀬拓矢王座、叡王戦は出口若武六段、王位戦は豊島と、すべて違う棋士と頂上対決となっている。「相手に合わせて大きく作戦を変えるということはしていません。これまでと変わらないペースで対局に臨めていると思います」とした。
最近の将棋では、定跡から離れた中盤戦以降に実力が問われるケースが目立つ。「どう局面を判断し、どういう構想を立てて指していくかが難しいところ。簡単ではないですが、力をちょっとずつ上げていかなければと思います」と、課題に挙げた。
大好きな鉄道について問われると、「今月、西九州新幹線(長崎~佐賀・武雄温泉間)が新たに開業するので、どこかのタイミングで乗れる機会があればと思います」とかすかにほほ笑んだ。

