東京・新宿2丁目のゲイバーで、店主を脅迫したり、店のドアや酒瓶を壊したりしたとして、警視庁新宿署は19日までに、暴力行為等処罰に関する法律違反の疑いで、指定暴力団、住吉会幸平一家の松嶋重容疑者(44)と配下の組員らなど、男計9人を逮捕した。署によると、いずれも男らは黙秘しているという。

捜査関係者によると、容疑者9人のうち、松嶋容疑者と男1人が1月2日に、店の常連客と来店。酒の提供に時間がかかっていたため、松嶋容疑者は「早く酒作れよ。モタモタしてんじゃねえ」と請求。店長に「ヤクザの上の立場の人ならそんな言い方をしない」と返され、激高した。松嶋容疑者は、他に逮捕されたメンバーなどを店に呼び、一緒に暴れた。

逮捕容疑は、1月2日午前2時15分ごろ、新宿区のゲイバーで、店長の男性(当時30)の接客態度に腹を立て、松嶋容疑者が「ここのケツ持ちを呼べ。誰が1番偉いかを教えてやる」などと脅迫。店に呼んだ他の容疑者とともに、男性を取り囲んで、謝罪を強要し、土下座をさせた。その上、店のドア(42万円相当)と酒瓶(約6万円相当)を損壊した疑いがある。

松嶋容疑者は、暴走族「関東連合」の元メンバー。「松嶋クロス」の名前でアダルトビデオの監督としても活動していた。