新型コロナ禍の行動制限が緩和されるなか、東京・神宮外苑では29日、チケット完売のスポーツイベントが各会場で行われ、計約10万人の観客が足を運んだ。

6万5188人が観戦した国立競技場でのラグビー日本代表対ニュージーランド代表戦の観客が帰路についた午後5時すぎ、プロ野球日本シリーズのヤクルト対オリックス(午後6時半開始)観戦に神宮球場へ向かう野球ファンとラグビーファンが交錯し、賑わいは最高潮となった。

最寄り駅の東京メトロ外苑前駅がパンク状態になる恐れも頭をよぎったが、混乱はなかった。両会場の係員が車道を挟んで左右の歩道に動線を分け、トラブルを回避。それでも体が触れあうほどの大混雑で「こんな密集で歩くのは久しぶり。正月の初詣みたいでなんか楽しい」「試合前にモチベーション上がる」などの声も聞かれた。

秩父宮ラグビー場のパブリックビューイングには野球観戦前のヤクルトファンの姿も。国立競技場から神宮球場へ歩きながら白と赤のラグビージャージーからオリックスのユニホームに着替えるカップルもいた。【鎌田直秀】