「2022ユーキャン新語・流行語大賞」のトップ10と年間大賞が1日、発表された。芸能人や芸能界に関するワードは軒並み、トップ10入りとはならなかった。

84年の初回以降、芸能人や芸能界関係者、テレビや芸能マスコミ、ファンのムーブメントなど毎年、何らかの形で受賞してきたが、今年はエンタメ色が「きつねダンス」などの野球界以外はゼロ。戦争や宗教問題などがクローズアップされ、生活に密着したワードが選考の中心となった。

先月発表されたノミネート30語には、タレントなかやまきんに君(44)の決めゼリフ「ヤー!パワー!」や、「インティマシー・コーディネーター」(製作・撮影現場で、性的なシーンを撮影する際に監督など制作サイドと俳優の間で合意形成の調整を行う専門的職業)、「SPY×FAMILY」(遠藤達哉氏の漫画で4月にアニメ化され国内外で人気に)「♯ちむどんどん反省会」(SNS上でのNHK連続テレビ小説についての感想の盛り上がりを表現)などが候補入りしていた。

選考委員の1人で女優・エッセイストの室井滋は「芸能では子供たちに人気の『ヤー!パワー!』がノミネート語30入り。ならばなぜおじ・おばが作った『追いトップガン』という社会現象が入らなかったのか・・・。トム様のコメントもらえたかもしれないのに。残念!」と冗談まじりにトム・クルーズ主演映画「トップガン マーヴェリック」の話題をあげながらも、「コロナ禍からの脱却という明るい兆しが見えかけていたので、今年はさぞ!と期待したが大ブームとなった面白い言葉は見当たらなかった」とコメントした。

同じく選考委員の杏林大教授・金田一秀穂氏も「今年も何だか面白くないことが多く、ことばの世界ぐらいは少し明るいものを選びたいと思い、すると野球が中心になってしまった」と選考経過を説明している。