れいわ新選組は8日、山本太郎代表(48)の任期満了に伴い結党以来初の代表選を告示した。山本氏と、大石晃子(45)と櫛渕万里(55)の両衆院議員による共同代表連合、作家で評論家の古谷経衡(ふるや・つねひら)氏(40)の3陣営4人が立候補を届け出た後、都内で記者会見を開いた。

今回、れいわは国会議員1人の推薦があれば民間人も出馬可能で、古谷氏はこの制度を活用した。

2019年4月の結党以来、党の「顔」として活動してきた山本氏は「政権交代にリーチできるような党に発展していくためにも、もう少しかじ取りをまかせて欲しい」としながらも「一般の有権者ではなく(代表選に参加できる)フレンズ、オーナーズの皆さんが投票する。多くの方が、これまでを深く見てくださっており『山本太郎だから入れる』というのは通用しない。結果は分からない」「圧倒的に山本しか勝たないというのであれば、儀式でしかない」と述べ、論戦を通じた代表選の盛り上がりに期待を示した。

また、大石氏と櫛渕氏は共同代表となることを念頭に2人で立候補。昨年の衆院選で初当選した大石氏は、「今こそ山本太郎を野に放ったほうがいい。代表は責任と権限がセット。こういう分野ごと、離れてもらったほうがいい」と述べ、今年、山本氏が参院選出馬に伴い衆院議員を辞職した後、比例代表で繰り上げ当選となった櫛渕氏は「れいわは山本太郎独裁に見えるかもしれないが、参加型の新しい代表選ができることを発信したい」と述べた。

古谷氏は「党首選に民間人を出すのは画期的だ。私は保守の立場。『左派ポピュリズム政党』という、れいわの評価を脱却させ、中道保守まで支持を増やしたい」と、自身の立候補の意義について語った。

山本氏は、これまでの代表としての自己評価を問われると「れいわは(例えれば)屋台村のリヤカーで始まった。(2019年参院選で)政党になった時の所属議員は2人だったが、そこから力を合わせて党を大きくし、3年で8人の国会議員をつくりあげた。100点に近いと思う」とアピールしつつ、自身の代表としてリーダーシップについては「自分がそのような立場になったことがなく、未熟だったと思う」と振り返った。

一時のような「れいわブーム」も収まる中、党勢拡大につながるような代表選になるかが焦点だ。新代表の任期は3年。投票はオーナーズ&フレンズ会員、国会議員と党役員、地方議員、公認候補予定者によって行われ、1回目の投票で過半数に達した候補がいない場合は、国会議員と党役員による決選投票が行われる。開票は12月18日。【中山知子】