立憲民主党の泉健太代表は16日、会見で岸田文雄首相が掲げる防衛力強化に向けた自民党の税制調査会での増税論議について「岸田総理は所得税の負担が増加する措置を行わないと、そういう発言もしていたわけですが早速、ウソをついていたということになる。復興特別所得税のスキームを使って流用する形で1兆円の増税をやろうとしている」などと批判した。

自民党本部で行われた税調会合は連日、増税案を巡って紛糾を続けたが、この日、自民党は法人税、復興特別所得税、たばこ税の3税で増税措置を行うことを盛り込んだ党の税制改正大綱案を了承した。泉氏は「さも、紛糾しているかのように見えたてんまつというのは、あっさりと終焉(しゅうえん)を迎えたと思う。まったく持って、本気の増税反対ではなかった」と皮肉った。

また高市早苗経済安全保障担当相が岸田氏の増税方針に異論を唱え、「罷免もしょうがない」と、閣内不一致とも受け取れる発言で波紋を呼んだことについて「もめごとのように見えて茶番ではないか」と指摘した。