東京都狛江市の住宅で住人の女性(90)が遺体で見つかった強盗殺人事件で、室内で4種類の足跡が検出されたことが21日、分かった。警視庁調布署捜査本部は少なくとも4人が侵入し、室内を隅々まで物色したとみている。東京都中野区で昨年12月に起きた強盗傷害事件で21日逮捕された男の携帯電話に女性宅での強盗計画のメッセージが残っていたことも判明。千葉県大網白里市の強盗致傷事件の容疑者の携帯にも同様のメッセージが見つかっており、捜査本部は関東で相次ぐ強盗事件などに、同一の強盗グループが関与しているとの見方を強めている。
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捜査関係者によると、女性宅は地上2階、地下1階。広範囲で物色され、複数の部屋で棚の引き出しが荒らされ、中身が床に散乱していた。捜査本部は3つの階全てで見つかった足跡について、4種類とも、靴の製造元を米大手スポーツメーカーなどと特定。また司法解剖の結果、地下1階で両手首を結束バンドのようなもので縛られて発見された女性の死因は、顔など全身に暴行を受けた多発外傷とみられる。左肘も骨折。19日正午ごろに死亡したとみられている。
女性は息子夫婦や孫2人と住み、家族は19日は朝から外出。同午前10時半ごろに近隣住民が女性宅近くで女性を目撃していた。普段から玄関を施錠していたというが、事件発覚時、鍵は開いていた。
狛江市の事件以外に、関東の6都県では昨年11月~今年1月に、複数人による強盗や窃盗などの被害が少なくとも17件発生。広域強盗グループが関わっているとみられているが、点と点も結びついてきた。東京都中野区で昨年12月5日に起きた強盗傷害事件で、21日に逮捕された金沢市の職業不詳永田陸人容疑者(21)のスマートフォンに、狛江市の強盗計画についてのメッセージが残っていた。メッセージは18日に届いていた。中野区の事件では、数人が住宅に押し入り、住人男性を殴って、約3000万円を奪ったとされる。
今月12日に千葉県大網白里市のリサイクルショップで起きた強盗致傷事件で、13日に逮捕された陸上自衛官の男(23)のスマホにも同様のメッセージが見つかっている。通信アプリ「テレグラム」で女性宅の住所や強盗に入る趣旨のメッセージが届いており、警視庁に情報提供された。テレグラムは通信記録が一定時間が経過すると消えるなど秘匿性が高く、犯罪に悪用されやすいとされる。
大網白里市の事件ではレンタカーが使われたとされ、女性宅付近からも不審なレンタカー2台が走り去る様子が防犯カメラに写っていた。
【狛江強盗殺人事件をめぐる主な経過】
●12日午後7時半ごろ 大網白里市の店舗に男3人組の2人が入り、70代店主に暴行し何も取らずに逃走
●13日 大網白里市の事件で、千葉県警が陸上自衛官の男(23)を逮捕
●17、18日 東京都渋谷区の店舗で12月16日に起きた窃盗事件で、19歳の男3人逮捕。「金に困り闇サイトに応募し実行」などと供述
●19日▼朝 女性の家族が外出
▼午前10時半ごろ 女性宅近くで近隣住民が女性を目撃
▼正午ごろ 女性が死亡か
▼午後2時45分 千葉県警が自衛官の携帯電話の記録から女性宅が狙われているのではと警視庁に連絡
▼同5時20分ごろ 捜査員が女性宅の地下1階の廊下で遺体を発見

