ギネス世界記録で知られる英国のギネスワールドレコーズ社の日本オフィス、ギネスワールドレコーズジャパンは2日、ポルトガルに住むボビ(犬種:ラフェイロ・ド・アレンティジョ)が2月1日現在、30歳266日で「存命中の最高齢の犬」および「史上最高齢の犬」として認定されたと発表した。

これまでの「存命中の最高齢の犬」の記録は、米国オハイオ州カムデンにて22年12月7日時点で23歳7日だったスパイク、「史上最高齢の犬」の記録は、1939年11月に死んだ時点で29歳5カ月だったオーストラリアン・キャトル・ドッグのブルーイで、ボビはいずれも更新。記録を30代の大台に乗せた。

ボビは1992年5月11日にポルトガルのレイリアにて農園を営む、レオネル・コスタさん一家のもとに生まれ、現在も同じ場所で生活しており、飼い主のコスタさんは8歳の時からボビと一緒に育ったという。生まれた92年に、レイリア獣医医療サービスに誕生日の確認とともに登録され、ボビの年齢はSIAC(ポルトガル政府承認の全国獣医連合)によって運営されているペットのデータベースにも登録されている。

ボビはとても穏やかで、なでられること、農園や松林を歩き回ることが大好きだという。社交的で、一緒に生活する4匹の猫ともよく遊び、他の犬とも仲良くでき、今まで生きてきた中で、さまざまな動物たちと触れ合っており、自然に囲まれた穏やかな環境で生活してきたことがボビの長生きの秘訣(ひけつ)ではないかと家族は考えている。

食べることも大好きで、しっかりと水で調味料を洗い流した上で、基本的には家族と同じものを食べており、水もよく飲み、食後は休みを取るという。夜はよく眠り、寒い日には暖炉の前で時間を過ごすという。18年に1度だけ健康に問題が生じたが、無事に乗り越え、現在では年齢による視力と歩行の問題がありつつも、普通の生活を送っている。

コスタさんは、子供の頃は一緒に学校に通い、遊んでくれ、父親など大切な家族を一緒にみとってくれたボビを「特別だ」と語る。まだ子犬をもたらせてくれる望みを持っているという。また「犬の平均寿命を考えると、どうしてボビがここまで長生きができているのか、長年にわたりボビが勇敢に戦ってきたからだとは思うが、本当のところはボビが話してくれないと分からない」とも語った。その上で「30年もたった今も一緒に生活できていることがとてもうれしいし、今回のギネス世界記録認定は本当にとてもうれしいとのことです」と喜んでいる。