将棋の最年少5冠、藤井聡太王将(竜王・王位・叡王・棋聖=20)が羽生善治九段(52)の挑戦を受ける第72期ALSOK杯王将戦7番勝負第5局が26日、島根県大田市「さんべ荘」で再開した。第4局を終えて2勝2敗のタイ。初防衛、5冠堅持を目指す藤井か、前人未到のタイトル獲得通算100期に挑む羽生か。どちらが勝っても「王手」となる。

対局室に先に羽生が入室。その後、藤井が登場した。両対局者は記録係が読み上げる前日の手順を盤上に再現した。立会人の福崎文吾九段(63)が後手の羽生の48手目の封じ手を開け、読み上げた。

午前9時すぎ、2日目の戦いが始まった。戦型は後手の羽生が伝家の宝刀「横歩取り」に誘導。1日目は序盤戦、互いに大駒の飛車と角を交換する激しい「空中戦」となり、藤井は長考の末に桂馬を中段に跳ねる強気の勝負手を選択した。2日目、勝負どころを迎え、さらに激しい攻防が繰り広げられることが予想される。

持ち時間各8時間。昼食休憩を挟み、夜までに決着する見込み。