藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)が、初の棋王獲得と史上最年少6冠まであと1勝とした、将棋の第48期棋王戦コナミグループ杯5番勝負第4局が19日、栃木県の日光きぬ川スパホテル三日月で行われる。第3局では、後手の渡辺明棋王(名人=38)が、挑戦者の藤井竜王を174手で下し、シリーズ対戦成績を1勝2敗とした。

【対局VTR】

◆第1局(2月5日、長野市「長野ホテル犀北館」) 2回の振り直しの後、金が4枚出た振り駒で先手番となった藤井が、得意の角換わり腰掛け銀を採用。9筋と2筋から攻めの糸口をつかんだ。入玉をもくろむ渡辺を押し返して投了に追い込み、史上最年少6冠に向けて先勝。

◆第2局(2月18日、金沢市「北國新聞会館」) 再度、角換わり腰掛け銀から激戦に。中~終盤、金2枚と銀3枚でガッチリ防御した渡辺陣に対し、龍を自陣に引いた後、2枚の角を切って寄せ切った後手の藤井が連勝。初の棋王奪取と、6冠目の獲得まであと1勝とした。

◆第3局(3月5日、新潟市「新潟グランドホテル」) 三たび角換わり腰掛け銀となり、序盤から駒がぶつかり合った。優位に立った後手の渡辺が寄せ損ねると、形勢は二転三転。終盤、双方1分将棋の末に詰みを見逃した藤井に対し、最後は正確に応対した渡辺がかど番をしのいだ。