4月9日に投開票された埼玉県議選・南1区(定数3、草加市)で初当選した日本維新の会の中村美香氏(36)に対して、立候補の住所要件を満たしていないと、県選挙管理委員会に当選無効を求める異議申し立てがあったことが1日までに明らかになった。

同選管は今月24日までに。この申し立てについて決定するとしている。

県選管によると、県議選の被選挙権は県内の1つの市町村に3カ月以上、引き続いて住所を持たなければならないとする住所要件がある。中村氏には3カ月以上の居住実態がないとして同区の有権者から4月24日に申し立てが行われ、同28日に受理された。

中村氏は埼玉県出身で双子の妹・梨香氏(36)と双子タレントとして活動し、写真の肖像権や著作権を放棄して自由に使用できる日本初の「フリー素材アイドル」として注目された。梨香氏も県議選南10区(さいたま市南区、定数2)に立候補したが落選した。

中村氏は南1区選で自民現職、公明現職に次いで当選した。県選管は中村氏の当選無効が決定し、中村氏が認めた場合には4番手で落選した立憲民主党の新人が繰り上がるとしている。日本維新の会は統一地方選で首長と地方議員が現職含め、計774人と目標の600人を上回る躍進を果たし、馬場伸幸代表らが中村氏の応援に駆けつけた。

埼玉では2019年の戸田市議選に初当選した「スーパークレイジー君」(本名・西本誠)氏(36)が居住実態がないとして当選無効となった。同氏は4月23日投開票の宮崎・宮崎市議選に初当選している。【大上悟】