立憲民主党は16日、2019年に87歳で死去したジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長の性加害疑惑を巡る問題で、関係者の声を聞く「性被害・児童虐待ヒアリング」を国会内で開いた。

ジャニー氏から性被害を受けたと実名告白している元ジャニーズJr.のカウアン・オカモトさん(26)と橋田康さん(37)が出席、法務省やこども家庭庁など、関係官庁の担当者も出席した。

カウアンさんは、2016年にジャニーズ事務所を退所するまで、ホテルなどでジャニー氏から15~20回、性的被害を受けたとした上で「芸能界に限らず、未成年者より立場が上の人に何かを要求されたら拒むのは難しい。僕たちの声を聞いてくれ、法律が改正されることを強く望みます」と話し、児童虐待防止法の改正を要請した。

橋田さんは、13歳の時に同様の性的被害を受けたと明かし、「合計2回ほどですが、自分には大きなことだった。13、14歳の時にそういう被害にあわないよう、まっすぐにエンターテインメントの世界を走れるような場をつくり、子どもたちを守れるのは大人だ。しっかりした法律をつくっていただければと思う」として、同様に法改正を求めた。

ジャニー喜多川前社長の性加害疑惑を巡る問題では、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長が14日、事務所HPに動画と文書を公開する形で見解を公表し、謝罪していた。ただ、カウアン氏の被害が事実かどうかについては「当然のことながら問題がなかったとは一切思っておりません。加えて会社としても、私個人としても、そのような行為自体は決して許されることではないと考えております」としながらも「当事者であるジャニー喜多川に確認できない中で、私どもの方から個別の告発内容について『事実』と認める、認めないと一言で言い切ることは容易ではなく、さらには憶測による誹謗中傷等の二次被害についても慎重に配慮しなければならないことから、この点につきましてはどうかご理解いただきたく存じます」としていた。