藤井聡太竜王(王位・叡王・棋王・王将・棋聖=20)が渡辺明名人(39)に挑戦している、将棋の第81期名人戦7番勝負第4局が22日、福岡県飯塚市「麻生大浦荘」で行われた。

21日午前9時から始まった対局は、22日の夕食休憩(午後5時)前に69手という短手数で藤井が快勝した。

これでシリーズ3勝1敗として、史上最年少での名人獲得と7冠達成まであと1勝とした。第5局は5月31日からの2日制で長野県高山村「緑霞山宿 藤井荘」で行われる。

敗れた渡辺は、攻防ともに見込みがないと悟った。腕組みして盤を見つめていた後、あっさり投了した。「攻めだしてから、攻めの手順がおかしかった。思ったよりあまりいい攻めがなかった」と悔やんだ。

4筋に展開した角と右桂を活用した連係で、藤井玉の攻略と2勝目を狙ったが、受けきられた。「選択としてどんどん悪い方に行ってしまった。難しい将棋にしてしまった」。

これでかど番。名人戦4連覇に向けて3連勝するしかない。「ちょっと早い時間に終わった。すぐダメにしてしまった。いい将棋を指せないといけない」と自ら言い聞かせるように、話していた。