木原誠二官房副長官は28日、木原氏の妻が元夫の死亡を巡り警視庁から事情を聴かれていたとの週刊文春報道に関し「私が捜査に圧力を加えたとの指摘は事実無根だ」と松野博一官房長官に報告した。松野氏が同日の会見で明らかにした。松野氏は「それ以上の対応を求めることは考えていない」と語った。木原氏の妻の代理人弁護士は28日、「深刻な人権侵害が生じている」として日弁連に人権救済を申し立てた。21日にも申し立てている。

一方、かつて木原氏の妻の聴取を担当し、週刊文春の取材に応じた元警視庁警部補の佐藤誠氏がこの日、都内で会見し「(捜査の)終わり方が異常だった」などと述べた。警察庁長官の「事件性が認められない」との趣旨の発言について「自殺を認定する証拠がない」「事件性はありです」などとも主張した。警視庁捜査1課の国府田剛課長は、元捜査員の会見を受け「証拠上、事件性は認められない。関係者のプライバシーにわたる内容が明らかにされ遺憾」とコメントした。

元夫の遺族は今月、不審点があるとして警視庁に再捜査を求める上申書を提出。警視庁は24日にこれまでの捜査結果を遺族に説明したという。