地方選(7月30日投開票)で2人の現役競輪選手が当選を果たした。新人同士の一騎打ちとなった長野・原村の村長選は元スピードスケート五輪代表で競輪選手の牛山貴広氏(42=無所属)が初当選を果たした。

牛山氏は「今年4月に出馬を決意した。とにかく地元の人たちの話を聞いた。何が必要なのかを基本的な政策として訴えた。スピードスケートや競輪選手として培った忍耐力や見識を地元の活性化のために生かしたい」と語った。

牛山氏は原村出身でスピードスケートで活躍し、明大を経て、2006年トリノ五輪代表となり男子パシュート団体追い抜きで8位に入った。同年の競輪転向後は13、16年にG1日本選手権で決勝に進出するなど通算213勝を飾った。原村選挙管理委員会によると「公選法の規定により村長は重職(兼職)ができない」ことから牛山氏は1日にも競輪を統括するJKAに引退届を提出する。

また任期満了に伴う仙台市議選(定数55)も同日に投開票され、宮城野区(定数10)では日本維新の会の新人で現役競輪選手の関戸努氏(48)が初当選した。地元出身の関戸氏は東北学院大の自転車競技部で活躍し、競輪界入り。14人が立候補した選挙戦では自身のいじめや挫折、母校東北学院大の自転車競技部で17年間、監督やコーチを務めた体験を基に子ども政策を訴えた。現役競輪選手の豪脚を生かして選挙区をのぼり旗を付けたママチャリで走り回り、自民党、共産党現職に続く、3番手で初陣を飾った。