英チャールズ国王の次男ヘンリー王子(38)が9日、東京都内で開かれた国際スポーツ振興協会(ISPS)の「スポーツの力特別サミット」に出席した。薄いグレーのスーツにノーネクタイで、「慈善活動におけるスポーツの力」などをテーマにしたパネルディスカッションに参加した。

サミットのテーマは「スポーツの力とチャリティー」。ISPSの半田晴久会長はあいさつで、ヘンリー王子との関係について言及。自身が英国王立盲人協会の副総裁を務める縁で英王室との交流が生まれた中で、王子との交流を深めたという。王子が共同設立した慈善団体「サンタバリー」や、王室時代に立ち上げた負傷兵や退役軍人らのための国際的スポーツ大会「インビクタス・ゲーム」の支援を10年続けているとし、こうした活動を通じた王子との交流が、今回の来日にもつながったと述べた。

ヘンリー王子は8日、自宅があるロサンゼルスから羽田空港に到着。訪日は2019年11月以来約4年ぶり2度目で英王室の公務を退いてからは、初めての日本滞在となる。王室主要メンバーを外れて米国に移住した後は、妻メーガン妃ととともに「お騒がせセレブ」の側面が際立つ一方で、熱心な慈善活動家としての顔も持つ。

半田氏は「プライベートなことは置いておいて、王子がやっている活動を応援したい」と強調。今回の王子の来日に関しては「ノーギャラ」だと述べた。王子は今回、「サンタバリー」が12日にシンガポールで行われるポロの慈善試合に参加するのに合わせて、途中にある日本を訪れたといい、渡航費用や滞在費も王子の自己負担とした。