全国のローカル鉄道のロゴマークを缶バッジにして「カプセルトイ」で販売した「鉄道缶バッジ」が人気を集めている。

第1弾ではいすみ鉄道(千葉県大多喜町)、えちごトキめき鉄道(新潟県上越市)、くま川鉄道(熊本県人吉市)、神戸電鉄(神戸市兵庫区)、しなの鉄道(長野県上田市)、島原鉄道(長崎県島原市)、銚子電鉄(千葉県銚子市)、ひたちなか海浜鉄道(茨城県ひたちなか市)、広島電鉄(広島市中区)、北越急行(新潟県南魚沼市)の全10社(五十音順)。売価は300円で缶バッジのサイズは直径38ミリ。

考案者は実業家の寺井広樹さん(43)。寺井さんによると、7月から販売を始め、1カ月足らずで700個ほど売れたという。寺井さんはこれまでに、銚子電鉄の経営がまずいことから名前をつけた大ヒット商品スナック菓子「まずい棒」や、島原鉄道と「赤字が消える!赤字フリクションペン」などの開発を手掛けていた。

鉄道缶バッジの商品化は鉄道会社とつながりができた寺井さんが、ロゴマークを缶バッジにしてコレクションしたいと考えたのがきっかけ。寺井さんは特に魅力を感じたロゴマークについて「北越急行さんは星のマークが入ってスマートで格好良いですし、広島電鉄さんの鉄路レールの断面にアーク(電弧)をからませた社紋のデザインもとてもすてきです」と話した。第1弾の選考基準は「個人的に缶バッジにして集めてみたいと思うすてきなロゴマーク」とし、その上で色のバランスや地域が偏らないことなどを考慮したという。

鉄道缶バッジは鉄道会社の駅舎や売店などに設置している。鉄道会社と縁のある飲食店からも問い合わせがあり、谷中銀座商店街(東京都台東区)の飲食店「谷中たこ坊」でも設置予定。販売期間は12月まで。反響次第で別の鉄道会社で展開する第2弾を検討するという。