東京都の小池百合子知事は15日の定例会見で、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川元社長(2019年に死去)の性加害問題についての見解を問われ「今回の性加害の問題は、重大な人権侵害と考えている」と指摘した。「コンプライアンスの問題が解決するまで、ジャニーズ事務所と新たな契約を行う考えはない。問題解決に向けた取り組みを注視していきたい」とも指摘した。

現在、ジャニーズに所属するタレントらを起用した広告やCMの見送りを表明する企業や官庁が相次いでいる。小池氏は「それぞれの判断と聞いている」とした上で、現在のところ、東京都で委託しているアンバサダーなどにジャニーズ事務所所属のタレントはいないことを明かした。

一方で、都の「パラ応援大使」で「パラスポーツの振興とバリアフリー推進に向けた懇談会(パラバリ懇)」メンバーの1人に、同事務所所属の俳優風間俊介(40)がいることに言及した。その上で「風間さんご自身が障害者スポーツに熱心な方で、ボランティアです」と明かし「(事務所との)契約ではなく、むしろ交通費しか払っていない。感謝しているくらいです」と述べた。

「今後は風間さん個人の承諾を得る形に、切り替えるかなという感じ。風間さんには引き続き活躍して欲しいと思っている」と述べ、風間との関係は継続する方針を示した。