自民党は19日、次期衆院選に向けて大阪18区の支部長として発表していた歌手の尾形大作氏(60)について、支部長選任を取り消し、解任することを発表した。

「当該選挙区支部長は、就任以来、選挙区内での活動がほとんど行われておらず、選挙区内での居住や活動の拠点となる事務所の設置も行われていない状況が続き、改善の見込みも無い」と指摘「党としては今後、当該選挙区支部長が地元の協力を得て活動を行えるとの見込みがないと判断せざるを得ず、選挙区支部長を取り消すことといたしました」としている。

関係者によると、尾形氏の活動をめぐり地元から批判などが相次ぎ、支部長交代を求める声が出ていたという。茂木敏充幹事長や小渕優子選対委員長らが協議し、決定した。

自民党は、日本維新の会の攻勢に押される一方の大阪の選挙区で議席奪還へてこ入れを図るため、10つの小選挙区で党本部主導で公募による選考を実施。今年8月に尾形氏をはじめ8人を発表したばかりだった。

尾形氏はヒット曲「無錫旅情」で知られる歌手で、知名度への期待もあったとされる。次期衆院選に向けて大阪の選挙区の立て直しに向けた候補者選考を行ったはずだが、大阪自民はスタート以前に思わぬ形でつまずいたことになる。

尾形氏は8月2日の記者会見で「ずっと歌の仕事をしていたもので、政治では分からないこともありますが、命がけで皆さんの力になります」「恩返しがしたいんです!」と、政治活動に意欲を示していた。

自民党は前回2021年衆院選で、大阪に19ある小選挙区のうち、公明党の候補がいる4選挙区をのぞく15選挙区に候補を擁立したが議席を獲得できず、15選挙区すべて維新が獲得した。