2019年4月に起きた東京・池袋の乗用車暴走事故で妻子を亡くした松永拓也さん(37)は29日までに自身のX(旧ツイッター)を更新し、車を運転していた旧通産省工業技術院元院長の飯塚幸三受刑者(92=禁錮5年の実刑確定)らに損害賠償を求めた訴訟の判決が東京地裁で出た後、自身に「殺害予告」や誹謗(ひぼう)中傷が相次いでいるとして「身の危険を感じています」とつづった。

東京地裁は27日の判決で、飯塚受刑者に対し、計約1億4000万円の賠償を命じた。松永さんは「【緊急のご報告】」として「民事裁判の損害賠償は飯塚氏が支払うのではなく、飯塚氏が加入していた損害保険会社が支払います。非常に勘違いしている方が多く、誤った認識で批判、誹謗中傷、また言葉に出来ないほどの、それ以上のご連絡が来ており、身の危険を感じております。ご理解のほどよろしくお願いします」と投稿。

その後「正確に書きます」と、改めて言及。「警察に対し、匿名で私への殺害予告が来ました。『歳のいった飯塚にお金を払わせるのはおかしいので、近いうち松永を殺す』という旨の予告です」と、投稿で説明した。

その上で「もう一度書きます。民事裁判の損害賠償は飯塚氏が支払うのではなく、飯塚氏が加入していた損害保険会社が支払います」と記し、民事裁判の損害賠償で賠償金を支払うのは、損害保険会社であることを強調した。

「【報道関係者の皆様へお願い】」と記した文章も投稿し「もしこの予告の件を報道される予定の方がいましたら、(1)飯塚受刑者は自賠責・任意保険に加入していた。(2)民事裁判確定し報道された金額は保険会社から支払われる。(3)飯塚受刑者個人との直接金銭のやり取りは無い。この3つをお伝え願いたいです。よろしくお願いいたします」と、報道する側にも呼びかけた。