犯罪評論家で元警察官の佐々木成三氏(47)が25日、テレビ朝日系「週刊ニュースリーダー」(土曜午前6時)に出演。22日夕に川崎市内の商業施設内で3件立て続けに発生した火災事件について「服だけで終わっているがあらゆる場所に火をつけているので、(建物)全部を燃やしたいという意思がある」と放火事件である可能性が高いと述べた。

番組では、22日午後6時すぎ、川崎市高津区のマルイファミリー溝口の出火事件について報じた。出火したのは、8階の期間限定の古着店で衣服8着、7階の雑貨店で帽子2つ、5階の女性用衣料店でワンピース8着と3カ所で次々に発生した。事件の発生した商業施設では客と従業員を建物外への避難誘導を迅速に行いけが人はなかった。

発生現場は8、7階が下りエスカレーターのすぐそば、5階は地下駐車場に直結するエレベーターの近くにあり、番組では放火であればあらかじめ逃走経路を確保した計画的な犯行ではないかと推察した。

佐々木氏は「8階から順に火をつけていることからも、放火の特徴なんですが、自分の逃げやすい場所を確保し、火のつけやすい場所を選んでいる」と語った。

レギュラー出演者の俳優石原良純(61)から「別の場所で(火災が)発生しているが複数(犯)じゃなくて単独なんですか」との質問には「単独ですね。(仮に放火の)共犯を募集したとしても、共感を呼ばない。テロではない。イライラして日ごろのうっぷんを晴らすための犯行ですね」と単独犯であると予測した。

さらに佐々木氏は「(事件現場を)見にいきました」と話して「(火災のなかった6階について)ブランド品が並んでいて(事件当時は)人が多かったらしい。(放火する場所を)選んでいますね」と計画的な犯行の可能性が高いと話した。

神奈川県警は「放火の可能性がある」として捜査している。