自民党や民主党で衆院議員を務めた田中真紀子元外相(79)が8日、国会内で開かれた政治改革をめぐる会合で講演し、自民党の派閥パーティーをめぐる政治資金問題などを、久しぶりの「真紀子節」で一刀両断ぶった切った。

真紀子氏は、自民党の派閥パーティーをめぐる政治資金問題で、自民党最大派閥安倍派に所属する松野博一官房長官が、1000万円を超える「裏金」のキックバックを受け、政治資金収支報告書に記載していない疑惑が出ていることについて、詳細な説明を避け続けていることを批判。「民主主義は言論ですから、どれだけ分かりやすくしゃべるかだ。しゃべらないで『答弁を差し控えさせていただきます』と。差し控えるというのは、やましいから答えられないんでしょ」と指摘した。

その上で「国民はばかじゃない。差し控えてはいけない。だったら、議員になるのを差し控えた方がいい。そんな、すっとぼけた言葉の使い方をしたらだめだ」と、松野氏の対応に疑問を示した。

真紀子氏は2012年衆院選で落選後、国会議員を引退したが、政治に関するなどは続けてきた。「11年ぶりに永田町の土を踏んだ」と述べ、久しぶりの永田町訪問であることを明かした。会合には夫の田中直紀元防衛相(83)、弁護士の郷原信郎氏も同席した。【中山知子】