日本漢字能力検定協会が12日、今年の世相を1字で表す「今年の漢字」を「税」と発表した。
岸田文雄首相を想定した「増税メガネ」に、その首相が来年6月に行うと発表した住民税や所得税などの「定額減税」、財源確保のめどが立たずに迷走し、やることは決まっているものの開始時期が決まらない防衛力強化に向けた「防衛増税」など、政治を舞台に、国民が「税」の1文字に翻弄(ほんろう)された1年を象徴した形になった。
「税」が「今年の漢字」に選ばれたのは2014年以来9年ぶり2回目、2014年は第2次安倍政権のもとで、消費税率が1997年以来17年ぶりに、5%から8%に引き上げられた年だった。
日本漢字能力検定協会のサイトによると、2014年に「税」が選ばれた背景として「消費『税』率が17年ぶりに引き上げられ『税』について考えさせられた年」とされており、消費税率の引き上げという大きな動きが背景にあったことがうかがえる。
一方、今年は消費税率が上がったわけでもなく、方針は示されたものの、実際に増税や減税が行われることもなかった。
むしろ、2014年当時よりも急激な物価高に直面する国民にとっては、いずれはやってくる増税や定額減税といった「税」にまつわる動きに、なおさら敏感にならざるを得なかった。そんな1年だったことが、「税」の1文字に込められたともいえそうだ。
またここにきて、自民党安倍派に代表される自民党派閥のパーティー券収入をめぐる国会議員側への「裏金問題」が発覚。国民の税金が原資となっている政党交付金を受け取りながら裏金問題が指摘される、今の自民党政治に対する国民の不信感が反映されたとしてもおかしくない「今年の漢字」となった。

