政治ジャーナリストの田崎史郎氏が19日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し、岸田文雄首相が自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けて岸田派(宏池会)の解散を検討していることを表明したことについて、「ほかの派閥は怒っている」と指摘した。

首相は18日夜、報道陣の取材に、岸田派の解散を検討しているとした上で「政治の信頼回復に資するなら、考えなければならない」と述べた。一方で現在、首相が本部長を務める党の「政治刷新本部」の中間とりまとめに向けた議論のさなかでもあり、唐突な電撃発表には自民党内でも違和感を唱える声があるのも確かだ。

田崎氏は、東京地検特捜部による岸田派の元会計責任者の立件方針を18日の朝日新聞が報じたことを受け、首相が同日午前、極秘裏に官邸に呼び込んだ林芳正官房長官や側近の木原誠二元官房副長官に、解散方針を伝えたと解説。「こういうこと(岸田派の立件)になると、岸田さんがいくら発言しても信頼されなくなる。国民や党の信頼を取り戻すためには解散するしかないという判断を幹部に伝え、事実上了承されている」と指摘した。

一方で「ほかの派閥は怒っている。宏池会内部の幹部には伝えているが、副総裁の麻生太郎さんや幹事長の茂木敏充さん、総務会長の森山裕さんはすべて派閥の親分だが、ひとことも言っていない。首相の表明を見て、みんな驚いたということだ」と、首相が他派閥に相談せずに踏み込んだと指摘した。

岸田首相の方針を受けて、ほかの派閥について「もともと安倍派では解散論が強まりつつあり、解散せざるを得なくなる」とした上で「いちばんきつくなるのは二階派だ」と分析。東京地検特捜部が19日にも岸田派の元会計責任者を略式起訴する方針とされる一方、二階派の元会計責任者は在宅起訴の見通しと報じられていることを念頭に「(二階派の方が)より重い処分。その中で二階派を続けられるかということ。そこまでいくと、この事件とは関係ない麻生派や茂木派も追い詰められる可能性があるので怒っている」とも解説した。