現職の玉城デニー知事(66)の任期満了に伴う沖縄県知事選(13日投開票)は12日、選挙戦最終日を迎えた。
立憲民主や共産、社民、いのちなどの支援を受け3期目を目指す玉城氏と、新人で元那覇市副市長の古謝玄太氏(42=自民、日本維新の会、国民民主、参政、日本保守、公明県本部推薦)による事実上の一騎打ち。高市早苗首相にとっては、自民系候補の12年ぶりの「県政奪還」に向け必勝を掲げており、永田町も注視する与野党激突の注目知事選だ。
一方、選挙戦では、SNS上で候補者に関する偽情報や誹謗(ひぼう)中傷ともいえる内容の投稿が確認されており、両陣営が声明を発表する事態にも発展している。
玉城氏の陣営は11日、「玉城デニー及び玉城デニー選挙事務所に関する虚偽情報への抗議声明」と題した声明文を公表。今回の選挙戦で「SNS等を通じてまったく事実と異なるデマや中傷が異常な規模で出回っております」とした上で、「選挙公約の一つとして『沖縄県』を『琉球県』へと改称」「投票していただいた方へお礼の品をお渡ししています」などの偽情報が記されたメールが関係者に送信されたとし、メールの現物も提示。「このメールについて、玉城デニー本人および玉城デニー選挙事務所は一切関与しておりません」として、「すべて事実無根のデマ」などと訴えた。玉城氏をめぐっては、本人を思わせる男性が重機にひかれるような悪質なフェイク画像も拡散され、大きな波紋を呼んでいる。
一方、与野党からの支援を受けている古謝氏をめぐっても先月、「国益にかなう沖縄をつくる」などと記された偽のポスター風画像がSNSで拡散されるなどしている。古謝氏も11日、「私を応援してくださる皆さま、そして相手候補を応援する皆さまへ」と題した文書を、陣営が公表。「勝手な憶測や、悪意のある切り抜き、誰かを傷つけるような発信は、どちらの立場であってもやめましょう」「皆さんからいただく熱い応援に、心から感謝しています。でも、その熱が誰かを傷つける言葉に変わってしまったら、私はとても悲しい」「これ以上、分断を深めるのではなく、最後まで気持ちのいい選挙にしましょう」などと記し、冷静な対応を求めた。
今回の知事選は、米軍普天間飛行場の名護市・辺野古移設の是非が主な争点になり続けた前回までの選挙とは、異なる様相を呈している。地元関係者は「これまで移設反対派を支援してきた『オール沖縄』勢力も変化し、当初知事選への立候補を予定した下地幹郎氏が自民党と政策合意を交わして出馬しなかったことで、自民にとっては票の分散を最低限、防いだ。辺野古移設問題だけでなく、県民の間では経済政策への関心が、より高まっている」と指摘した。
そんな中、情勢調査では玉城氏と古謝氏の接戦が伝えられ、古謝氏の「やや先行」を伝えたメディアもある。選挙結果は、高市政権の今後の政策遂行を左右しかねず、最終日のこの日、玉城氏陣営は「当落線上の大激戦」を掲げて10カ所以上の街頭演説を行う予定で、古謝氏は自民、維新、国民民主幹部との合同街頭演説会に臨むなど、必死の選挙戦を展開した。
知事選には、会社社長の兼島俊氏(48)、医療法人会長の末吉正弘氏(73)、会社社長の比嘉隆氏(49)、諸派の政治団体代表の屋良朝助氏(74)も立候補している。

