能登半島地震で、避難所となっている和倉小学校(石川県七尾市)では100人を超える町民が避難している。

教室や体育館には、布団が並べられ身体を休めている人がいた。市担当者によると、市の郊外に位置する和倉小学校は支援の対応が及ぶまでに時間がかかったという。仮設トイレが設置されるのも遅く、地震発生時から1週間ほどは校舎の裏を掘ってトイレ代わりにしていたという。

和倉温泉の旅館で働く72歳の男性は「お店の被害が大きい。仕事ができないのがつらい」と語った。和倉町に住む70代の女性は自宅が半壊し、取り壊すことを決めた。「子どもの場所(和倉小)にいつまでも避難していられない。ただ知らない場所に移動して二次避難をするのか。見通しが立っていないことが不安」と口にした。

避難所には10人近い子どもの姿もあり、高校受験を終えたばかりの中学3年生の生徒も。小学生の男児らはカレーを食べ、仲良くじゃれ合っている様子だった。子どもたちからは困っていることについて「1番は水」「ドッジボールができない」などの声が上がった。

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