国際弁護士の清原博氏は27日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、26日(日本時間)にドジャース大谷翔平投手(29)が、元通訳の水原一平氏(39)の違法賭博問題について記者会見で声明を発表した際、質疑応答がなかったことについて、大谷側の対応に理解を示した。

「この状況で、私が仮に大谷選手の代理人弁護士だったら、私も同じように質疑応答はしないようアドバイスする」と述べた。

大谷は会見で約12分にわたり、水原氏の問題を知った際のことを時系列に説明。声明をただ読み上げるのではなく最低限、流れを説明する形になったことを評価する側面がある一方、水原氏がなぜ大谷の銀行口座にアクセスできたかなど、誰もが知りたい点は語らなかった。メディアやSNSでは質疑応答がなかったことを疑問視したり、批判する声もある。

清原氏は「私も、確かに質疑応答はやった方がいいかなとは思いますが、この状況で私が仮に大谷選手の代理人弁護士だったら、私も同じようにも質疑応答はしないようアドバイスする」と述べた。

「あの場は、大谷選手が、ご自身が認識したり見たり聞いたりしたことをきちんと述べる場。想像や臆測を述べてはいけない場」とした上で「どうやって銀行口座にアクセスできたのか説明がなく、大谷選手(の対応)はどうなんだといわれているが、大谷選手も自分の知らないところでアクセスされているのなら(水原氏が)どういう手口でやったか、事細かく説明できるはずはない」と述べた。

その上で「そこを問われた時、『分からないですが、おそらくこうではないか』と臆測で述べると、そこがどんどん一人歩きして不要な物議や疑惑がまた生じる。きちんと確認して自信を持って言える事実が把握できない限り、臆測でものを言う段階ではない」と、弁護士の立場から解説した。

今後の対応について「あとあと事実が発覚したら、代理人がコメントするなり、追加で情報を出すという形のほうが、私は危機管理としては正しいと思います」とも指摘。「あとあと(大谷の主張と)違う事実が出てきたら『うそだった』というふうに(その部分だけが)クローズアップされれば、身の潔白を訴えたことも全部崩れるかもしれない。それはリスクが大きい」とした上で「確実に言えること、実際に見聞きしたり実際にあったことにとどめ、そこをはみ出すような臆測、推測は削り落とし、あとあと何か非難されたり、うそといわれるのを防いだほうがいいと思う」とも話した。

【まとめ】大谷翔平が自らの口で声明発表 水原一平氏の違法賭博問題で会見