ロサンゼルスの連邦地検は11日(日本時間12日)、銀行詐欺容疑でドジャースの大谷翔平選手(29)の元通訳・水原一平容疑者(39)を銀行詐欺の疑いで訴追したと発表した。違法賭博の借金を返済するため、大谷選手の口座から胴元側に1600万ドル(約24億円)以上を不正に送金したとしている。

水原容疑者をめぐる司法手続きはどうなるのか-。カリフォルニア州とニューヨーク州の弁護士資格を持つ村尾卓哉弁護士(東町法律事務所)に聞いた。

-ロサンゼルスの連邦地裁は水原容疑者が現地時間12日に同地裁に出廷すると明らかにしました。何が行われますか

村尾氏 まだ起訴はされていません。最初に出廷した時に、黙秘権の告知などを行い、おそらく罪状認否も一緒にします。彼が認め、司法取引、有罪答弁取引が成立していれば、裁判所は司法取引の内容を承認し、判決を言い渡す流れになります。もし争う場合、陪審が起訴相当かそうでないかを検察側の証拠によって判断し、起訴相当なら裁判になっていきます。今回は、司法取引が成立していると思います。

-水原容疑者は銀行詐欺の疑いで訴追されました。有罪の場合、量刑は

村尾氏 銀行詐欺罪の刑罰は重く、最高で禁錮30年、100万ドル以下の罰金です。銀行は社会のインフラ的要素が強く、その信用を失墜させたことを重くみるからで、だからこそ連邦法になっています。今回は、2~3年というレベルの犯罪ではないと思います。なお、米国では有罪答弁取引をすると、量刑が減る仕組みもあります。

-水原容疑者の身柄はどうなりますか

村尾氏 今回の訴状には、裁判を請求するとともに、逮捕状も請求すると書かれています。司法取引が成立していれば、刑に服する可能性もあります。保釈の条件などが検討される可能性もあります。

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