英王室のウィリアム皇太子(41)が18日、およそ1カ月ぶりに公務復帰した。3人の子どもたちのイースター休暇に合わせて家族水入らずの時間を過ごしていた皇太子が、妻キャサリン皇太子妃が先月がんと診断されたことを公表して以降、公務を行うのは初めて。訪問先のボランティアから、皇太子妃へのお見舞いカードが手渡される場面もあった。

英ロンドンにある売れ残り食品を必要とする人々に再分配する慈善団体サープラス・トゥ・サパーを訪問した皇太子は、エプロン姿でスタッフと交流しながらキッチンに立ち、パスタソースを作るのを手伝った。同団体は、廃棄されるはずだった新鮮な食品を地域のフードバンクや学校、介護施設、ホームレスらのための保護施設、宗教団体などに無償提供する取り組みをしている。

皇太子は11日、プライベートで長男ジョージ王子(10)を伴ってサッカーのクラブチーム、アストン・ヴィラの試合を観戦し、スタンドから声援を送る姿が目撃されていた。

今年1月に腹部の手術を受けた皇太子妃は、初期のがん治療を受けながら自宅で療養を続けており、公務復帰のめどは明らかにされていない。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)