将棋の藤井聡太名人(竜王・王位・王座・棋王・王将・棋聖=22)に永瀬拓矢九段(32)が挑戦する第83期名人戦7番勝負第4局が17日、大分県宇佐市「宇佐神宮」で始まり、午後5時3分、同一局面を4回繰り返す「千日手」が61手目で成立し、無勝負となった。18日午前9時から先後を入れ替え、永瀬の先手で指し直し局が行われる。
名人戦での千日手は第77期名人戦第1局以来、6年ぶり。1日目の千日手は異例で、持ち時間が各9時間の2日制になった第27期以降、2度目となった。
午前9時から藤井の先手で始まった対局の戦型は角換わり。永瀬の研究手に藤井が長考を重ねた。持ち時間が削れる中、千日手が成立すると、藤井はガクッと首を折った。「先手番なので本意ではないが、やむを得ないのかな」と悔しさをにじませた。永瀬は「先後を入れ替えてのもう1局。限られた時間ですが、考えたい」と意気込んだ。
規定により、封じ手の定刻午後6時30分までの1時間27分を折半。指し直し局の持ち時間は、それぞれ43分を差し引き、藤井は3時間44分、永瀬は6時間26分。持ち時間は永瀬が圧倒的に有利な状況だ。
宇佐神宮は全国の八幡社の総本宮で、八幡神は「勝負の神様」ともいわれる。ストレート4連勝で名人3連覇を目指す藤井は指し直し局に「新たな気持ちでがんばりたい」と切り替えた。【松浦隆司】

