今の通常国会で2度目となる党首討論が21日、国会内で行われた。
トップバッターに立った立憲民主党の野田佳彦代表は、重要広範議案でありながら与党からなかなか提出されなかった年金制度改革法案の中身について「あんこが入っていないあんパンのようなものを出してきた」と指摘。「私は毎朝連ドラを見ているが、やなせたかしも泣きますよ」と、現在放送中のNHK連続テレビ小説「あんぱん」を念頭に、中身のなさを酷評するひと幕があった。
20日に衆院本会議で審議入りした年金制度改革法案は、パートらの厚生年金加入拡大などが盛り込まれたが、一方で野党側が強く求めていた基礎年金の底上げについては自民党内の調整難航などで法案から消え、野党側は「あんこのないあんパン」などと批判している。
野田氏は「年金法案はなかなか出てこなかった。4月まで待ってくれと言われたが4月末になっても出て来ず、ようやく(16日の)金曜に出た。どんどん延び延びになって、まさにそば屋の出前みたいになった。私は国対委員長を2回経験したが、重要広範議案が提出日を守られなかったことはない」と、今回の与党案の対応を批判。「会期末まであと1カ月しか審議時間はない。こんなに遅くなった責任をどう感じるのか」とした上で「出てきたはいいけれど、いちばん大事な現役世代や若者の将来の年金にかかわること、放っておいたら3割下がってしまうかもしれない状態を放置して、あんこがはいっていないあんパンを出してきた」と指摘。「いちばん大事な肝の部分、基礎年金の底上げ部分が入っていない。あんこの入っていないあんパンなんて、私は連ドラを見ていますが、(アンパンマンの作者)やなせたかしも泣きますよ」と皮肉交じりに指摘した。
石破首相は「もっと早く提出すべきだったというご批判は、甘んじてお受けしないといけない」とした上で「党内でいたずらに(提出を)引き延ばしたのではない」と反論。「就職氷河期の方も念頭に置いて、基礎年金の底上げをどうするか、どのような手法をとるべきなのか、政府の審議会でも意見が割れた。厚生年金の積立金を活用するのがいいのか悪いのか、わが党で侃々諤々の議論が行われ今日に至った」と説明した。
「あんパンかは存じないが、あんの部分が抜けているとのご指摘だが、この法案はそれだけが目的ではない」「この部分(基礎年金の引き上げ)だけがあんこで、他の部分は違うということではございません」とも主張した。
一方で、「けして政争の具にしていいものではない。野党のみなさまと誠心誠意、議論をしながらよい結論を見いだすために最大の力を尽くして参ります」と答えた。野田氏から修正協議の提案を受けると「第1党、第2党の責任において、結論を得るための努力をしていきたい」とも述べた。

