政治ジャーナリスト田﨑史郎氏は25日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に生出演。20日の参院選で大敗して衆参で少数与党に陥ったことで今後の国会運営が厳しくなった自民党にささやかれる、野党との連立論について分析。最も可能性がある相手として、日本維新の会を挙げた。
少数与党になった自民、公明両党の政権をめぐっては、今後に向けて、今立憲民主党や国民民主党、日本維新の会との連立論が取りざたされている。番組では、立民の野田佳彦代表の「大連立はあり得ない」、国民民主の玉木雄一郎代表の「約束を守らない石破政権と協力することはない」と、いずれも自民党との連立に否定的な発言をしていることを伝えた。田﨑氏は、立民に関して「多くの選挙区で自民党とぶつかる。連立を組むことは難しい」と指摘。国民民主に関しては「玉木代表と茂木氏、麻生氏、岸田氏は関係がいい。玉木代表が総理になることも含め、自民党がどこまで信用するか」との認識を示した。
田﨑氏は、国民民主について「岸田政権時代、岸田さんは玉木さんと連立をしようとして2回くらい、連立直前までいったが、玉木さんの方で決断できなかったといわれている。彼ら(自民側)が考えているのは、国民民主党の裏側にある4つの産別(労働組合)の票がほしい思惑なんですね」と、選挙戦略を含めた連携構想だったとした上で「しかしながら、玉木さんは『自民党は約束を守れない』と言うんですが、自民党の方からすると、国民民主党のほうこそ約束を守らないだろうという不信感が強い」と主張した。
自民の国民民主に対する不信感として、昨年、与党と国民民主の3党幹事長の間で、「年収103万円の壁」を、国民民主の主張する178万円を目指して今年から引き上げるとしたことや、ガソリン暫定税率を廃止するとした合意内容を念頭に「ガソリン暫定税率の問題でいろいろ話しているが、(国民民主側は)『約束した』と声高に言うが、自民党は『あの時は時期のことははっきり決めていないでしょ』と。時期のことを決めていないのに廃止を決めた、決めた、と言われるとちょっと心外なんですね」と、自民党側の論理を「代弁」した。
番組では国民民主の党幹部のコメントとして、石破茂首相ではなく、もし高市早苗氏が総理総裁になった場合は「組める」との声があると紹介したが、田崎氏は「一部にあるのかもしれないが、これはちょっと、真意はよく分からない」と述べた。
一方、維新に関して、吉村洋文代表が「憲法的価値観が違い、現時点において全然考えていない」とした上で、22日に「副首都構想」に向けた法案を作成し、与党に提案すると吉村氏が表明したことが紹介されると、田﨑氏は「副首都構想を成し遂げたい維新とは選挙区調整もやりやすく、連立の可能性が最も高い」との見解を示した。
「議員や政党の行動を見る時、議員同士の信頼があるかどうかなんです。自民党と国民民主党の間では割と、信頼感が低い。一方、維新との間ではそれぞれ人脈があるし、大阪都構想があったが、それを可能にする法案を安倍政権かで作ったんですが、あの時も連携していた」と振り返った上で、「今回、(吉村氏が)副首都構想を打ち出してきた時、僕は大阪都構想を思い出した。これは自民、公明との協力がないと成立しない。そういう意味で(維新は)連立しやすい環境をつくり始めたのかな、と思った」と解説した。

