将棋界のトップ棋士12人が公開対局で全国を転戦する勝ち抜き戦「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦(JT杯)」の2回戦第1局、藤井聡太7冠(23)対佐々木勇気八段(31)戦が9日、静岡市「ツインメッセ静岡」で行われた。持ち時間各10分の早指し対局は、小さい頃から得意としていた右四間飛車を採用した先手の佐々木に対し、後手の藤井が雁木(がんぎ)で応戦。強烈な寄せを発揮して106手で押し切った。

JT杯初出場で羽生善治九段を下し、2日前に2年連続2回目の竜王戦挑戦を決めたばかりの佐々木が力尽きた。「ちょっとうまい攻め方があるかと思っていたんですけど、技術が足らなくて攻め合いで負けてしまった感じになりました」。先に踏み込んで仕掛けたが、攻めの勢いを止められると逆にジリジリと攻められて土俵を割った。

8日の前日会見で気持ちの切り替えについて、「旬の物を食べて栄養を取って、あとは睡眠を大事にするとか意識して、切り替えを重点的に考えています」と話した。対局後に静岡名産のうなぎを食べに行く予定だとも明かした。験直しとなるか。

昨年の竜王戦7番勝負でタイトル戦初挑戦をした藤井に、今年も10月から挑戦する。「王位戦と王座戦を見ながら、9月までに何とか仕上げたいと思います」と佐々木は挑戦者に決まった後、話していた。今後は竜王戦へと準備を進めながら、対局に臨む。