立憲民主党の小沢一郎衆院議員が28日までに、X(旧ツイッター)を更新。自民党総裁選(10月4日投開票)に出馬した小泉進次郎農相(44)陣営の議員事務所が陣営関係者に「ニコニコ動画」に小泉氏への称賛コメントを書くよう例文を示して要請したとする「ステルスマーケティング(ステマ)」疑惑をめぐり、小泉氏が「参考例の中に一部行き過ぎた表現があった」と謝罪したものの、党総裁選管理委員会は対応方針を示していないとする報道を引用し、「全てヤラセなのではないか、という疑惑が強まった」と指摘した。
この問題は25日発売の「週刊文春」報道で表面化した。同誌によるとコメントの中には「総裁まちがいなし」「泥臭い仕事もこなして一皮むけたのね」のほか、「ビジネスエセ保守に負けるな」と、保守色の強い高市早苗・前経済安保担当相(64)を念頭に置いたような内容もあったとされる。
小泉氏は26日の閣議後会見でこの件について報道内容を認めて謝罪。「参考例の中に一部行き過ぎた表現があった。私自身は知らなかったこととはいえ、総裁選がかかわることで、申し訳なく思う」とした一方で「再発防止を徹底し、引き続き緊張感をもって総裁選に臨んでいく」と引き続き、総裁選を目指していくことも表明した。
自民党総裁選のルールを定める「総裁公選規程」には「ステルスマーケティング」の文言は含まれておらず、“名指し”での規制はしていない。一方で、第4章「総裁の候補者」の中の選挙運動等についての規程で「第12条2」では「何人も、選挙の清潔、明朗および公正を害する行為を行ってはならない」、同条3では「選挙期間内において党の名誉を著しく損ねる行為が認められる場合は、党本部管理委員会は党紀委員会の審議の対象として要請することができる」と定めている。
企業が企業の広告と明かさずに消費者に商品の価値を高めようとする行為はステマの1つとして、景品表示法で禁じられている。総裁選で陣営が陣営関係者であることを隠して候補を称賛し、価値を高めようとする行為は、違法はステマ口コミと似た構図だ。この行為が「総裁公選規程」第12条の「選挙の清潔、明朗および公正を害する行為」や「党の名誉を著しく損ねる行為」にあたるのか。
党総裁選管理員会の逢沢一郎委員長は26日、「陣営間の対立をあおるようにならないことを期待すると申し上げておきた」と、小泉氏も言及した「一部行き過ぎた表現」部分が念頭とみられる言及はしたが、“ステマ行為”の是非については態度を明確にしていない。
小沢氏は、総裁選選管は明確な指針を示しておらず「『現代版サクラ』ともいえる行為がどこまで許容されるのかは不透明なままだ」との毎日新聞の報道を引用。「総裁選そのものも、自民党のネット上での広報も、全てヤラセなのではないか、という疑惑が強まった」と指摘。「そういうことが分かったという意味では、この茶番劇にも、それなりに意味はあったと言えるだろう」と強烈に皮肉った。

