親子丼発祥の店として知られる東京・日本橋人形町の「玉ひで」が19日にリニューアルオープンする。17日、報道関係者向けの内覧会が行われ、新店舗や新しいどんぶりなどがお披露目された。

22年から改修工事が行われ、約3年半ぶりの営業再開。「玉ひで」8代目の山田耕之亮社長は「3年半は長かったです。オープンできるのか不安だった」。座敷がメインだった店内は、ボックス型のいす席を採用した和モダンの空間(50席)に変身し、「楽しさ半分、さみしさ半分」と笑顔で話した。

日本橋の街並みの変化に対し「人形町が江戸文化をまもる情報発信拠点でありたい」「今の時代に合わせた店にしたい」という思いからのリニューアルで、いす席の採用は、インバウンド対策でもあるという。

玉ひでは1760年(宝暦10)にしゃも鍋発祥店として始まり、今年で創業265年。明治時代に近隣向けの出前メニューとして親子丼を登場させ、1979年(昭54)から正式に「親子丼」として提供を始めた。

店舗はリニューアルしたが、一子相伝で受け継がれてきた味はそのまま。東京都と7代目が共同開発した最高級鶏「東京しゃも」をはじめとするブランド鶏のほか、「玉ひで」の親子丼に合うよう特別に飼育されたたまご、富山県産コシヒカリなどを使用している。昼メニューの「とく親子丼」は1900円、夜は「元祖親子丼」(2800円)など数種がそろう。

わりしたはしょうゆとみりんを基本とし、砂糖は使っていない。山田さんは「『玉ひでの親子丼は砂糖を使いすぎで甘い』とかネットに書き込みされたりしますが、砂糖は使っていないんですよ」とにっこり。鶏、たまご、わりしたについて「玉ひでの考え方が入った材料を使っている。こういうものが日本の伝統の食だというものを再現できるように作ってもらったものを合わせたものがこの親子丼」と話した。

新しい朱塗りのどんぶりは、「たまごをイメージした球体」を採用したという。

看板取り付けの工事が間に合わず、リニューアルオープンの19日~20日、25日、26日は昼のみの営業。21~24日は休業し、27~31日は工事の進捗(しんちょく)状況で決定する。通常営業は11月1日からとなる。