元AERA編集長のジャーナリスト浜田敬子氏は10日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演。物価高対策の一環で鈴木憲和農相が活用を提唱する「おこめ券」をめぐり、鈴木農相の「コスト感覚のなさ」を酷評した。

おこめ券は全国米穀販売事業共済協同組合(全米販)やJA全農が発行。今回、物価高対策の一環として、国から各自治体に配布される「重点支援地方交付金」の活用案として、鈴木農相は活用を提唱している。ただ、鈴木農相が農水官僚出身でいわば「身内」でもあることから、9日の衆院予算委員会でも立憲民主党の山岡達丸議員が「特定の業界とのつながりを優先しているととらえられても仕方ない」「やはり非常に(おこめ券に)ご執心であられるように見える」と指摘。鈴木農相は否定し反論したが、番組では記者会見でも同様の指摘を受けた鈴木農相の様子を報じた。

また、鈴木農相の地元山形県の35自治体に問い合わせると、現時点でおこめ券配布を考える自治体はなかったとの結果も伝えた。

浜田氏は「『利益誘導ではないか』と言われて、『はい、利益誘導です』と答える方は、たぶんいない」と指摘した上で、「結果的にそれ(利益誘導)に当たるのではないかという指摘ですし、鈴木大臣はコメの価格に国は介入せず、市場に任せると言いながら、結果的に国の補助金を使ってコメを買うということに誘導することで、本来なら今、コメはすごく余っていて値段が下がるのではないかといわれているところ、下がっていないわけですよね。それが下がる可能性はなくなるということを、多くの首長が指摘している」と指摘した。

さらに、福岡市の高島宗一郎市長が9日の会見で、おこめ券1枚(500円)を発行するのに経費が60円分かかることについて「国として問題意識を持ってほしい」と苦言を呈したことに触れ、「おこめ券は、事務経費が非常に高い。今回は、お金だけが国からおりてきて、何に使うか、どう使うか、事務コストも手続きも全部、自治体に丸投げされておいて、いちばんコストが高いおこめ券を推奨するというのが、国と自治体のずれを、すごく感じます」と、政府の対応を批判的に指摘した。