衆院選で惨敗した中道改革連合は今日13日、代表選の投開票を迎える。立憲民主党と公明党の衆院議員が合流して結党した中道の国政選挙初陣は大惨敗に終わった。立て直しをかけた代表選に立候補を届け出たのは、立民から合流した前衆院法務委員長の階猛氏(59)と、元立憲民主党幹事長の小川淳也氏(54)の2人。高市早苗首相人気の高市旋風を前に小選挙区で幹部級まで次々と落選した立民からの合流勢に対し、比例で全員当選した公明党からは党内での分断を避けるため立候補はなかった。投開票で多数を占めた候補が舵取りを担う。
立民と公明党の衆院議員が合流し結党された中道改革連合は、8日投開票の衆院選で、公示前の167から49まで議席が激減。全員が比例名簿上位掲載で「優遇」された公明出身者は28人全員が当選したが、144人いた立民出身者は比例名簿では公明出身候補の下で、小選挙区では自民党との激戦を余儀なくされ、当選できたのは21人と公示前の2割以下だった。野田佳彦共同代表は11日の会見で「辞任をして責任を果たしたことにはならないが、そうは言っても、先発して火だるまになっているピッチャーが投げ続けていたら、失点が続くだけだ」と、野球に例えて述べていた。
野田氏の「火だるま投手」発言翌日に立候補した階氏と小川氏の2人とも、タイミングが悪いことに高校球児出身の議員だった。やはり高校球児出身で今回は立候補を見送った泉健太氏はX(旧ツイッター)で「私は立憲代表選で再選されなかった人物。自らの不足に向き合い、もっと器をつくらねばなりません」と語っている。
階猛氏は12日の代表選告示日に、出馬会見で「私の強みは、逆境でもけしてあきらめないということ。大学受験は2浪してやっと合格し、司法試験は働きながら、10回目でやっと合格した。東大野球部の時は、当時ワースト記録の70連敗。最後まで勝てなかったが、とにかくあきらめない。それが私の強みです」と、東大投手だった経験に触れながら、持ち前の粘り強さを強調し、支持を呼びかけた。
一方の小川氏は、官僚を辞めて政治家に転身した17年間の姿を追った2020年のドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか(なぜ君)」(大島新監督)が話題を呼んだ。小学校時代に野球を始め、香川県の香東中学校、高松高時代に野球部に所属した。公式ホームページには、打席に立った幼少時の写真を掲載している。会見では「尊敬する階さんと、フェアプレー精神で戦いたい」と語り「最も過酷な時こそ、火中の栗といわれるものは拾うべきだし、拾いたい」と凄まじい逆風の中でも強い意欲を示した。
階氏も小川氏も、高市早苗首相の人気に乗じた高市旋風の中で、小選挙区で自民党候補を破って議席を獲得した。2人とも派手さこそないかもしれないが、吹き荒れた史上最強レベルの風の中でも、地元の有権者の支持を失わない、築き上げた上げた底力がある。
降板した「火だるま投手」の次を担うのは、東大70連敗当時に「勝てなかった投手」の階氏か、「総理になれないのか」で知られる小川氏か。立候補新党発足直後から、いきなりどん底とも言える情勢に追い込まれた中道の今後がかかった代表選は今日投開票される。

