高市早苗首相は5日の参院予算委員会で、自身の陣営が昨年の自民党総裁選で他候補を中傷する動画を作成、投稿したとする「週刊文春」報道をめぐり、首相の公設第1秘書と動画を作成したとされる男性の会話音声として新たに報じられた内容について「事実ではございません」と完全否定した。

公開されているやりとりの音声は自身も確認したと述べたが、「あのような音声データをもとに判断するのは難しゅうございます」と主張。立憲民主党の議員から「ええ?」と驚きのヤジも飛んだが、首相は「私と会話をしている時よりかなり高い声でハキハキしゃべり、違和感があった。どう考えても確認のしようがございません」と訴えた。

高市首相は、質問した立民の岸真紀子氏に「記事をもとに決めつけられることは大変心外」と語気を強めて反論する場面もあり、岸氏は答弁に納得せず6回にわたり一時質問を止め、そのたびに審議がストップする大荒れ展開。高市首相は、第三者を入れた調査を提案されても「意味が分かりません」とかわした。

同党の塩村文夏氏の「報道は捏造(ねつぞう)か」の直球質問にも「私と認識している事実とは違う」と正面から答えず、文春側に抗議しないのかとの問いには「私は今、日本国を背負って国家経営に取り組んでいる。そういうことに時間を使っているひまはない」と主張。ここでなぜか、自民席から拍手が起きた。

共産党の山添拓政策委員長との質疑では、音声について秘書本人に確認した際「なぜ私が有料会員にならないといけないんですかと、キレられましたよ」と主張。山添氏は「秘書と男性がもし会議していたなら総理のこれまでの説明が崩れ、そうすると他の説明も疑わしいということになる」と踏み込んだが、文春報道に関する首相と野党の質疑は最後までかみ合わず、秘書らを国会招致すべきとの声も一部野党からは出ている。