自民党の27年ぶりの推薦候補擁立や、前回187票差で初当選した現職区政の継続か刷新かで注目が集まっていた東京・杉並区長選は29日、28日の投票を受けた開票作業が始まった。

同区長選には届け出順で、現職の岸本聡子区長(51)、無所属新人で元杉並区議の大和田伸氏(45=自民推薦)、無所属新人で国際ビジネスコンサルタントの増田義彦氏(68)、無所属新人で元区長の田中良氏(65)の4人が立候補を届け出た。前回2022年の区長選では、岸本氏が当時の現職で4期目を目指していた田中氏を、わずか187票差で破り、初当選した。

一方、杉並区長選で自民の推薦候補が勝ったのは、1995年が最後。1999年の区長選では、山田宏氏(現在は自民党衆院議員)が初当選し、山田氏の退任後も「非自民系」の田中氏が当選を重ねてきた。大和田氏や陣営は今回の選挙戦中、街頭演説などで「区政奪還」を強く訴えた。一方、岸本氏は告示日の第一声で「2期目は、もっと政策を実現しないといけない。大変な環境の中で成果をあげてきたことにも自信を持っている」とし、「対話の区政」の継続を訴えた。

自民党は3月の清瀬市長選、4月の練馬区長選で推薦候補が敗れるなど、直近の東京の自治体選挙を落とすケースが続いている。28日に投開票された狛江市長選では、公明とともに推薦した無所属で現職の松原俊雄氏(74)が3選を果たしたが、27年ぶりの「区政奪還」を目指し「負けられない戦い」と位置づけてきた杉並区長選の結果には、永田町でも注目が集まっている。

投票率は42・54%で、前回(37・52%)を5ポイントあまり上回った。