自民党は5日、党本部で開いた臨時総務会で、高市早苗首相が先月30日に示した飲食料品を来年4月から2年間に限り、現在の8%から1%に消費税を引き下げる基本方針案を、全会一致で了承した。

総務会は、自民党の常設最高意思決定機関。現在のメンバーには、かつて国民民主党が求めた「年収103万円の壁」の引き上げをめぐって「壁」になり続け、「税に関して右に出る者はいない」と評される「ラスボス」宮沢洋一・前党税調会長も含まれているが、財政規律派の宮沢氏ら消費減税方針に反対の立場とみられる議員は、この日の会合に姿を見せず、そろって欠席した。

総務会が、「全会一致」での結論が基本のためとみられる。物言う「ラスボス」らが不在の中、総務会は混乱もなく、30分もかからず終了した。

3日の党合同会議で方針案の了承を取り付け、この日の総務会に出席した小野寺五典・税調会長は、報道陣の取材に、「意見はありましたが、それは意見であって、全会一致(での了承)だった。議論の中で出た課題については丁寧に対応していきたい」と述べた。

宮沢氏らが欠席する中での了承となったことについて問われると、「欠席については承知はしていない」とした上で、「前回の税調会合の中で、さまざまな議員から出た意見は重いものだと思う。今後しっかり減税していくためには、そのような課題を乗り越えないといけない。これから具体的な税法の議論になるので、その中で不安を払拭(ふっしょく)していきたい」と訴えた。

野党も恐れる「税のプロ」宮沢氏は昨年10月の高市政権発足後、8年務めた税調会長ポストを小野寺氏に交代している。

総務会での了承を受けて政府はこの日夕、閣議決定を行い、法案作成の作業に入る。秋の臨時国会に関連法案を提出して成立を目指すが、今回の方針案に対しては、野党だけでなく自民党内の反対意見も根強く、野党の協力が見込めない中で少数与党の参院で法案成立に至るのか、疑問視する声もある。また、2年間で10兆円規模と見込まれる財源をどうするのか、また、外食産業や農家の負担軽減のあり方など、政府が越えるべきハードルはあまりにも多い。