東京都の小池百合子知事は16日に開いた定例会見で、選挙で自身を支持しなかった地元自治体への「予算カット」発言などで簗和生前農相が更迭されたことをめぐり「(辞任は)もう少し早くてもよかったのかなと、正直、思うところです」と口にした。これまで農相ポストはスキャンダルなどで交代が相次ぎ、歴代政権でも「鬼門」とされてきたポストだが、小池氏は自身が2016年8月の都知事就任以来、農相が簗氏後任の武部新農相で16人目だとし「猫の目農政」への懸念も示した。
小池氏は前週9日の会見で簗氏の問題について問われた際「やはり、ご本人がしっかり説明責任を果たされること。普通考えてそうじゃないかなと思います」と述べていたが、この日、あらためて問われると「出処進退を、自らお決めになったんだというふうに思います」とした上で「もう少し早くてもよかったのかなと、正直、思うところです」と指摘した。
その上で、「私は今、知事を務めて10年目なんですが、林業のことなども含めて農水大臣のところに毎回、要請文を持って行く。数えてみたら、この10年間で、今度の武部大臣で16人目なんです」と明かした。その状況を「すごく生産性が高いです。多毛作というか」と皮肉交じりに論じ、「農政は『猫の目行政』と言われがちですが、その大臣がそのように頻繁に替わっている」と苦言を呈するように述べた。
「百年の計で、山の管理や米作、さまざまな農業。これについてはしっかり、落ち着いた形で、食料の安全保障や、世界に打って出るような対策などを、新大臣にはしっかりと陣頭指揮を執ってもらいたいと思います」と、後任の武部氏への期待を示した。
小池氏は自民党衆院議員時代、武部氏の父、武部勤・元自民党幹事長のもとで2005年の小泉郵政選挙を勝ち抜いた経緯がある。
また「日本の食料安全保障については、(食料が)ふんだんにあるように思われていても、突然危機が訪れるかもしれない、それに備えていくことは、まさに安全保障の分野だと思っている」とも訴えた。

